2010年12月11日土曜日

“競楽IX”本選出場者紹介〜山田 岳


現代音楽演奏コンクール“競楽IX”ファイナリスト紹介
山田 岳(ギター)Gaku YAMADA

 この度、権威ある“競楽”の本選演奏会という舞台に立たせていただけること、そしてこの栄えある舞台で、これまで自分が勉強してきた作品を聴衆の皆様に披露する機会に恵まれたことを大変光栄に思います。
 この度演奏する1曲目《フォリオス》は、1974年に作曲された武満徹の最初のギター作品です。《フォリオス》という名のとおり、二つ折りの小品が3つ並べられたこの作品は、武満独特のハーモニーと、様々な音楽、バッハやガムラン、ボサノヴァなどへのオマージュが随所に散りばめられた美しい作品です。
 もう一曲はオランダの気鋭ミシェル・ヴァン・デル・アーの《Auburn》という、テープとギターのための作品を演奏します。先の武満とは対照的な、ある種の鋭い響きを持ったギターパートと、デジタルな素材のほか、様々な楽器の生音をサンプリングした音響も盛り込まれたテープ部分は互いに大変能動的に絡み合い、独特な音響を紡いでいます。

▼プロフィール
ドイツ国立ベルリン音楽大学卒業。ギターを佐藤紀雄、長野文憲、徳武正和、D.ゲーリッツの各氏に師事。第41回日本クラシカルギターコンクール優勝、イタリア・ガルニャーノ国際ギターコンクール最高位、ベルリン国際ギターコンクール第3位。2009年に帰国し、現在は東京を中心に現代音楽作品を中心としたリサイタルやサウンド・インスタレーション、即興演奏などの活動を行っている。

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