2010年6月24日木曜日

ボストン便り (1) 〜会員:深澤舞


現音ブログをご覧の皆さま、こんにちは。作曲の深澤舞と申します。2006年の「器楽アトリエ」に初参加させて頂いてから日本を離れ、現音の演奏会もご無沙汰してしまっておりますが、遠方より楽しく拝見している現音ブログに、私も寄稿させて頂くこととなりました!ちょうど丸2年になるボストンの街のこと、今勉強している音楽院でのことなど、少しずつお届けさせて頂けたらと思っております。どうぞよろしくお願いします。
昨夏からBerklee音楽院で勉強しており、ボストン・シンフォニーホールやRed Soxのフェンウェイ球場からすぐの場所で、日々刺激を頂いています。この学校は作曲や演奏の他、映画音楽、電子音楽、エンジニアリング、マネージメント、音楽教育、音楽療法・・など専攻も幅広く、先生や学生さんのバックグラウンドも多様です。「どんな音楽をメインにやってきているの?」とは、普段よく交わされる会話ですが、クラシックだったり、ジャズだったり、自国の民族音楽だったりと、本当にさまざま。そうした会話を反映するように、学校では(そして街でも)アメリカで育まれたジャズ、アフリカの音楽、インド、中近東、アジアの音楽などに並んで、クラシック音楽も同じ存在感でごく自然に肩を並べ、弾く人も聴く人も自在に行き来して楽しんでいます。長音階と短音階は、ジャズでは数ある旋法の中の1つでしかなく、現代音楽の楽譜で目にとまる微分音はアラブの音階で当たり前に使われていて、音楽の縦糸と横糸が思いがけない繋がりを見せてくれます。自分なりの焦点に合いやすくなっていたメガネをふと外されるような感覚と、音楽という世界の広大さを、改めて体感する日々です。
写真はアメリカ最古の公園といわれるBoston Commonです。毎年夏になると、ロミオとジュリエットという白鳥のつがいが、子育てのためにこの湖にやってきます。2羽の到着の日は、毎年ジャズバンドが演奏して迎えるのだと記事になっていました。冬はマイナス20度まで下がるボストンも、今は初夏のよい季節がやってきています。
(2010.6.23.)

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