2010年12月8日水曜日

“競楽IX”本選出場者紹介〜會田 瑞樹


現代音楽演奏コンクール“競楽IX”ファイナリスト紹介
會田 瑞樹(ヴィブラフォン)Mizuki AITA

 憧れだった「競楽」本選出場を心から嬉しく思っております。現代邦人作品の魅力を多くの方々に知ってほしい・・・そんな思いを抱きながら日々精進して参りました。このステージを、思う存分楽しみたいと思います。
 今回演奏致します松村禎三作曲《ヴィヴラフォーンのために》は2002年、私の師匠である吉原すみれ先生の委嘱により作曲、献呈された作品です。《阿知女》《交響曲第一番》など、松村先生の作品は打楽器の咆哮が印象的に用いられていますが、この作品は松村先生にとって、最初で最後の打楽器独奏のための作品となりました。若くして肺結核を患い、生死の境を彷徨いながら奇跡的な復活を遂げ、多くの名作、そして多くの後進を世に送り出した松村禎三先生の遺産は計り知れません。本作品は、松村芸術の集大成ともいえる、深い精神性と澄み切った音世界に満ちています。私はこの作品に向き合う度に、身の引き締まる思いでいっぱいになります。ひとつひとつの音は魂に満ち溢れ、意思 が刻まれています。会場の皆様とともに、至高の松村芸術の神髄にふれる事が出来ますように・・・そして、天国にいらっしゃる松村先生のもとに、熱き魂の響きが届きますように・・・

▼プロフィール
1988年宮城県仙台市生まれ。仙台第二高等学校卒業。現在、武蔵野音楽大学ヴィルトゥオーソ学科に在学中。第11回万里の長城杯国際音楽コンクール第2位(1位なし)また、滋賀県において開催されたびわこミュージックハーベストに参加、最優秀受講生におくられる「ハーベスト賞」を受賞。これまでに荻窪音楽祭、宮城県庁ロビーコンサート、日本財団ロビーコンサートおいてマリンバ、パーカッション演奏を行い好評を博した。打楽器・マリンバを佐々木祥、星律子、吉原すみれ、神谷百子、藤本隆文、有賀誠門の各氏に師事。

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