EPCoMワークショップ 小学校訪問レポートvol.3
文責:松尾祐孝
(日本現代音楽協会/現代音楽教育研究プログラム研究部会長)
[実施概要]
今回も、私=松尾祐孝(ワークショップリーダー)に加えて、EPCoMメンバーや音楽教育プログラムに関心の有る若手の作曲家や演奏家の方々が、都合のつく日に駆けつけてくださいました。小学1年生ということで、抽象的な思考はまだ難しいと考えられたので、“音楽動物園”をテーマに設定して、「自分の好きな動物を考えておくように」ということだけを事前に伝えておいて、当日を迎えました。
[1回目] アイスブレイク(全員で輪になって)〜今日のテーマ発表「音楽動物園を創ろう!」〜を確認〜プロムナード・リズム・パターンを皆で考える〜第1回音楽づくり体験(全員で輪になって、各自の動物のお披露目とその全員リピートにプロムナード・リズム・パターンを挟んで全員一回りして、最後に皆でクライマックスを作って終わり/ワークショップ・リーダーが主導)〜体験したことの確認〜第2回音楽づくり体験(第1回と同じ段取りでもう1回)〜
まとめ
[2回目] アイスブレイク(全員で輪になって)〜テーマ再確認「音楽動物園を創ろう!」〜第3回音楽づくり体験(4グループに別れて:各ブループにサポーターが参加)〜相互鑑賞会(4グループをそれぞれのステージを鑑賞/今回は尺八奏者がサポーターとして参加していたので、各グループの作品を尺八の即興演奏で繋いで一連のステージにしてお披露目)〜(尺八に興味を持ったところで)尺八の即興演奏を身体で自由に表現しようコーナー!〜まとめ(鑑賞との連系の示唆)という進行で、各クラスとも楽しく盛り上がりました。
サポーター初体験の若手音楽家の皆さんも洞察力と音楽性を遺憾なく発揮して、見事に生徒達をリードしていました。今回特にご協力いただいた尺八奏者=山口賢治さんの参加で、本物の音、日本の音にも興味を持つ機会を提示できたことは、とても有意義でした。
[感想と展望]
専門的訓練を受けていない一般の小学生との音楽づくり体験は、これまでの4〜2年生授業に続いてやはり新鮮でした。「人間の持つ根源的な表現欲求と先入観に全く捕われない表現方法の刺激的な出会いが、世界で一つの自分たちの音楽ステージを生み出していく様」は正に芸術創造の原点であると、あらためて感じ入りました。小学1年生でも、多少の具体性を加味していけば十分に実践が可能という手応えを得ることができました。
お陰様で訪問先の小学校から好評を得ることができて、来年度のこのプロジェクトの継続も決まりました。EPCoMで今年度の成果を分析・検討して、更にリファインした内容で臨みたいところです。
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