1930年4月28日、現音は創立されました。今年は丁度80歳、「傘寿」です。その歴史は、本現音HPの『現音の歴史』に詳しく紹介してございます。全部が記載されているわけではありませんが、行間も激動の日々がありました。
第二次世界大戦では、私たちの国際現代音楽協会日本支部が「除名」になり、戦後「復活」するという大きな事件もありました。平穏な年などなく、毎年数々の課題を乗り越えて、現在に至ったわけです。
初期の頃の会員諸氏やご支援賜った多くの人びとは鬼籍に入られ、設立当時の状況を知るひとは少なくなりました。しかし設立時のコンセプトは現在も受け継がれ、新しい音楽を生みだし発表することへの意欲は、益々旺盛になった感があります。これは作曲家だけの努力だけではなく、優れた演奏家諸氏、音楽関係者・団体、助成・支援団体などの温かいご理解の賜物でもあります。特に私たちの主催音楽会にお出掛けいただき、ご批判・ご支援いただいている多くの人びとのお力があってこその80年だと、私たち会員は感謝申し上げております。
今秋から来年にかけて「現音・創立80周年記念」の、企画が開始されます。いや既に今秋に向けたワークショップなどが始まっています。現在の社会情勢も考え、大規模なイベントではありませんが「未来」を見据えた堅実な企画が展開されるはずです。みなさまもどこかに接点をお持ちいただいて、是非ご参加いただきたいと私たちは願っております。
社会全体からは、小さな団体の小さな歩みかも知れません。しかし、現在は社会のなかで生まれ、揉まれ、育つ芸術に“強さ”があるとも言われています。
みなさまと共に歩んで参りました団体です。これからも宜しくご指導、ご鞭撻を、お願い申し上げますと共に、これまでご支援賜りました、数え切れない多くの人びとの御心に、深く御礼申し上げます。
日本現代音楽協会会長:坪能克裕
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