2009年10月2日金曜日

現音・今昔(3)会員の願い

長いこと役員をさせていただいていると、会員諸氏の本音が聞こえてくるようになる・・・高い会費を払っているので、もっと私の作品を演奏して欲しい。それを出来るだけ多くのひとに聴いて欲しい。マスメディアも積極的に採り上げて欲しい。そのために自腹を切るのではなく、公的な資金を集めて実施して欲しい。可能なら集客(チケット販売)も出品者の負担でなく、会でお世話願いたい・・・。考えようによっては身勝手な意見かもしれない。
 昔、故・芥川先生が「作曲家が頭を下げ切符を売り歩き、その上高い会費を払わされて、何とかなんないものかね」とおっしゃったことがあった。会員諸氏が「作曲に専念できる環境」を目標値として示されたのだと思った。
 現実的には、とても実現の域からほど遠い環境にある。全てが公平とは行かない。でもそれに近い環境になるように一歩一歩進むことは大切なことだと思う。役員だけの努力でも無理だ。個や団体の努力には、現代音楽を愛するひと以外にもサービスとは別に「理解」を深めて行く、ということも必要だ。
坪能克裕

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